さようなら原発
「さようなら原発」
原発ゼロを早く実現できるよう、みんなで歌いましょう。
詞・曲/若松慎吾 千葉県我孫子市在住
        さようなら原発
                             詞・曲/若松慎吾

1) 原発をとめよう 原発をとめよう 
日本には 豊かな 自然がある
子どもたちの命を 未来を守ろう
美しい ふるさとを 大切にしよう

2) 原発をやめよう 原発をやめよう
日本には すてきな エネルギーがある
川の流れ 海の風 地熱の力
たくましい 大地と ともに生きよう

3) さようなら原発 さようなら原発
これまでの暮らしを 改めよう
飾りつけた きらめきに 惑わされずに
新しい 生き方で 歩んでゆこう

※谷間を渡る さわやかな 水色の風に
新しい日本を 乗せてゆこう

■朝日新聞の記事 (2014.4.5)


譜面や音楽は、下記からダウンロードできます。
■歌入り (mp3)
■カラオケ (mp3)

■譜面・印刷用 (JPG 1065kb)
■譜面・印刷用 (PDF 3040kb)

印刷するためには、まずPCへ保存してから開いてください。
詞・曲・デジタルオケなど、すべて私のオリジナルです。無料でご利用ください。
■歌入り (Youtube)


【参考】これは1960年代の反戦フォークソング「自衛隊に入ろう」の替え歌を作ってみたものです。
■「原発を作ろう」歌入り (Youtube)
 
●譜面は読みやすいように8ビートで書いていますが、4ビートではずむように歌いましょう。
【作詞のモチーフ】
・欧米の人たちは、日本は自然エネルギーがたくさんあるのに、どうして利用が少ないのだろう、と言っています。
・海に囲まれた日本は、昼と夜の気温差により、海風・陸風がいつも吹きます。雨が多くて水が豊かなだけでなく、川の長さに対する標高差が大きいため、急流の多いのが日本の国土の特徴です。水力発電には適した環境です。
・そして火山脈が豊富なので、地熱発電はこれから大きく期待できます。こうした自然エネルギーの利用よりも、確かに原子力はコスト面で効率が良かったことは事実なので、万一の放射能もれというリスクを隠すことで、日本は原子力政策を推進してきました。
しかし、その万一の一発の事故で、国民が美しいふるさとを失うことになる原発は、この際廃止すべきです。

・原発を再稼働させようという人たちは、日本の経済を維持するには、原発の電力が必要だと言います。しかし華美な明るさやぜいたくをやめて、生活スタイルを変えればよいのです。
そうした気持ちをこめて、この詞を書きました。
●若松慎吾
住まいは千葉県我孫子市。都心でのビジネスマンが本業ですが、市民活動や市民ミュージカルで音楽創作をしています。

手賀沼公園で、伐採されるのを惜しんだ■ポプラの歌 (2004年)や、■あびこ市民ミュージカル (2003年・2005年)の作詞を担当。


●脱原発へ、私の思い
1.鉄腕アトムを原子炉から自然エネルギーで生まれ変わらせよ
  原子力エネルギーの未来の夢を、シンボリックに託されてきた「鉄腕アトム」。福島原発事故で、鉄腕アトムはどう変わるのだろうか。

  私は若いころに、手塚治虫先生と仕事で関係したことがあるが、手塚先生がまだ生きていたら、今回の福島原発事故が起こる前に、アトムを御茶ノ水博士によって、自然エネルギーに変換するストーリーにしていただろう。

  アトムには、プルートという強力な宿敵がいた。超小型原子炉を胸に抱えるアトムが、もしプルートとの戦闘に負けて破壊され、原子炉から放射能が漏れだすことになったら・・・というストーリーは、あまり描かれてこなかったが、手塚先生が生きていれば、こうした原子力発電に対するリスクを、意識したことだろう。

  「火の鳥」をはじめ、手塚作品に描かれているポリシーを見れば、おそらく鉄腕アトムも、2000年代の早いころに、自然エネルギーと超電導を媒介にして、超小型リチウム電池に転換するストーリーを描いていたのではなかろうか。

  手塚先生の作品に「マグマ大使」がある。日本の国土には火山が多い。温泉が多いのもけっこうだが、これからはマグマ大使をイメージキャラクターとして、地熱発電の開発に力を入れていってもらいたい。
2.原発事故は、悪魔に魂を売ったファウストと重なる
  原子力の利用は、ゲーテの「ファウスト」と重なる。ファウスト博士は、死後は悪魔に服従することと引き換えに、現世ではあらゆる富と名声を得ることができる契約をした。そしてそのとおりの快楽を得たが、最後には魂を奪われて、体を引き裂かれたという物語になっている。

  ゲーテの詩は、ノストラダムスと同じく、予言になっていると評価されているが、このファウストの悪魔の契約は、まさに現代のわれわれの原子力利用と重なる。

  原子力発電は、他の発電手法に比べてコストやクリーン・エネルギー面で、確かに大きなメリットがある。だが私たちは、原子力発電によって豊富な電力を得たことで、必要以上に派手な明るさを歓迎した生活をしていなかったか。

  夏の暑さに対しても、自然の風の中で過ごせるものを、必要以上に冷房を効かせて、これが文化生活などと謳歌していなかったか。“オール電化”などと、エネルギーはすべて電気でまかなえると思い上がり、原発による電気至上主義に陥っていなかったか。

  原子力発電は、悪魔と契約することで現世の便利さを得ようとした、われわれ人間の罪なのかも知れない。事故だけでなく、テロによる原発の破壊や、外部からのミサイル攻撃による原子炉攻撃はあり得る。100%完璧な原子炉の保護は、無理なのだ。

  ひとたび事故になったときに、これだけ深刻で長い年月にわたる不毛の環境を造り出してしまう原子力発電を、便利さを目的に求めてよいものか、国民全体での再検討が必要だ。
3.チェルノブイリ作業員が見た“悪魔の光”
  チェルノブイリ原発事故で、現在も生存している元作業員が、事故当時に建物から逃れる際に、原子炉格納室の扉の隙間から、青い美しい光が発されているのを目撃したと言っていた。

  これが臨界のコバルトブルーなのだろう。上記で、原発事故は悪魔に魂を売ったファウストと重なることを書いた。原子力の放つコバルトブルーの美しい光は、その意味でも悪魔の魅惑なのかも知れない。

  発電のほとんどを原子力に頼っているフランスと異なり、日本では原子力発電の割合は、幸いまだ3割だ。仮にすべての原子力発電所をやめた場合、ムダに華美な使い方をしている電力をやめて、1割削減。太陽光や地熱などの自然エネルギーにシフトすることで1割増強。そしてあと1割は、日本の経済生産力が減少してもがまんする、という国民の自覚でカバーできる。

  日本は中国に抜かれて、世界3位になったが、べつに3位にこだわらず、世界での人口順位並みに、7位や8位でもいいではないか、と割り切れば、今の原子力発電に頼らない生活はできるだろう。

  いつまでも増収増益、成長戦略を掲げて、人間の生活を犠牲にするよりも、分相応の生活でよいと、肩ひじを張らなければ、原子力という“悪魔との契約”をせずとも、生きていけるのではないか。
2012.7.20初版、2012.11.28(詞の更新)、2013.8.18オケの更新、2014.3.3歌入りとカラオケ、詞の更新、
2014.11.29譜面の更新、2018.10.28オフィス若松サイトへ掲載
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